<トピック>カーボンフットプリントの試み~ビショー社

「誰もが懸念している」:アルベール・ビショー社はカーボンフットプリントを算定する予定


アルベール・ビショー社は先日、自社が生み出す温室効果ガス排出量のカウントを可能にする、炭素評価(un bilan carbone)を開始すると正式に発表した。 環境への影響をよく理解し、長期的に削減していく考えである。
Thibault Simonnet (thibault.simonnet@lebienpublic.fr) -LE BIEN PUBLIC 2023 年 11 月 12 日(11月14日更新)

3回ある説明会の第1回目は、11月初旬の午前中、アルベール・ビショー社の醸造所で始まった。白いプラスチックの椅子に座った従業員全員が、目の前を流れるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)のグラフを注意深く見ていた。 PFCA Conseil のコンサルタント、パトリス・ブノワ氏は、45 分間、特に平均気温の上昇について話した。 ブルゴーニュでは過去40年間で気温が1.8℃上昇している。これらの説明会は、ボーヌに本拠地を置くアルベール・ビショー社の従業員160名を対象としており、同社が決定した炭素評価の最初の1歩であった。

「誰もが懸念している、懸念しているにちがいない。」
「この診断により、ポジションに応じて企業の CO2 排出量のスナップショットを取得できるため、企業は排出量が最も多いポジションや改善の可能性があるところに対処することができる。その後、多少の差はあれ長期にわたる行動が必要となる。投資が必要なものもあれば組織化が必要なものもあるだろう。」とパトリス・ブノワ氏は強調する。

アルベール・ビショー社は、異常気象に直面する今、自分たちの役割を果たす覚悟をしている。「たとえそれが一滴の水であろうと、皆で取り組まなければならない。これは実際のビジネスプランであり、誰もが懸念している、懸念しているにちがいない。これはマーケティングではない。企業のアプローチを従業員に知らせることは大切なことで、このテーマは大変重要なものだからだ。ワイン産業には果たすべき役割がある。我々は二酸化炭素排出量を削減しなければならず。それは我々全員の責務である。我々は決して高潔無比ではないが、大切なのは最善を尽くし正しい方向に進むことだ。我々はこの分野でリーダー企業とならなければならず、同業者をリードしていくのも悪くないではないか。最終目標は環境への負荷を減らすことだ。」アルベリック・ビショー氏はこう話し、ドメーヌのオーガニックへの転換や、数年前に締結したフランスの海に特化したタラ財団とのパートナーシップについて述べた。

大規模なデータ収集
この炭素評価の第一段階は、企業データ (商品やサービスの購入、人の移動、製品の流通など) の収集だ。時間がかかる作業のため、来年2月までかかるだろう。「例えば、企業は従業員の家から職場までの移動についてのデータを得なければならない。どこから、どんな種類の車で、どんな燃料を使って職場まで来るのか… この炭素評価はできるだけ正確に行いたいのだ。」ジョセフドルーアン社やブルゴーニュワイン委員会(BIVB)で顧問も務めたパトリス・ブノワ氏はこのような例を挙げ説明した。

アルベール・ビショー社が始めた小さな活動は、今後強化されていくことが予想される。「3年前、我々は重すぎるボトルを廃止した。ボトルの重さはワイン製造会社の炭素評価において平均約30%を占め最も多く、輸送がそれに続くことがわかっている。昨年は全ての段ボールを別のものに変更した。ニスが使われていなく80%がリサイクル段ボールで作られたものだ。当社のラベルは今後コットンベースで100%リサイクル素材にしていく。この炭素評価により、改善の余地がある箇所を検討できるようになる。」

「ワイン産業には果たすべき役割がある。我々は二酸化炭素排出量を削減しなければならず。それは我々全員の責務である。」
アルベリック・ビショー

2023年12月14日